土地建物の登記名義を相続人の方に変更する手続きを中心に行っていますが、土地建物の他、預貯金の払戻、名義変更等についてもご相談をお受けします。

よくある質問

費用はどのくらいですか?
相続の手続きは千差万別でケースバイケースですので、費用も一概には言えないのですが、当事務所の相続登記関係の取扱例をお示します。
グラフ
※金額は、報酬の他印紙代等立替金を含む総額です
※当事務所は決して都市部にない(評価の安い)地域にあることに御留意願います。
金額が高くなるのは大体次のような場合です。
  • ①不動産の評価額が高い場合
    報酬も少し高くなりますが、それ以上に登記にかかる印紙代(登録免許税)が高くなります。
  • ②筆数が多い場合
    農地や山林をお持ちの方で筆数(面積とは関係なく地番のついた土地の数です)が何十にもなるような方については報酬が高くなります。
  • ③申請件数が多い場合
    不動産の中に先代名義のものだけなく先々代や更にその前の方の名義のものが含まれている場合や、不動産毎に異なる相続人を定めた場合です。
  • ④複雑な場合
    相続関係が複雑で相続人の数が非常に多い場合や、相続人の中に行方不明の方がいたり、未成年の方がいたりして特別な手続きが必要な場合です。

以上のような事情がなければ、総額でも10万円を超えることは少ないように思います。

いつまでにしなければならないですか?
不動産の相続に関して期限が問題になるのは、大体次の三つです。
  • ①相続放棄
    俗に相続財産をもらわないことを相続放棄ということもありますが、正式には家庭裁判所の申し出て法定相続人からぬける手続きのことを言います。原則として自分が法定相続人になっていることを知ってから3ヶ月以内に行わなければなりません。
    しかし、相続放棄以外にも財産を特定の相続人に取得させる方法があり(遺産分割協議等)、むしろ相続放棄による方が少ないほどですので、3ヶ月以内に相続の手続きをしなければならないということではありません。
  • ②相続税の申告
    相続税を申告する必要がある方は原則として10ヶ月以内に申告しなければなりません。
    ただし、相続財産の総額が基礎控除額以下の方は申告の必要はありません。相続税の基礎控除額はかなり高いので(原則として5000万円+1000万円×法定相続人の数)、当事務所の取扱ったところでは申告不要の方がほとんどです。
    ※当事務所は決して都市部にない(評価の安い)地域にあることに御留意願います。
  • ③不動産に根抵当権が設定されていて亡くなられた方が債務者となっていた場合
    専門的な話になりますので詳細は割愛いたしますが、根抵当をそのまま相続人が利用する場合には6ヶ月以内に手続きをしなければなりません。

しかし早めに手続きをした方がいいことは間違いありません。大体、最初の1年の内にやらないとその後10~20年はやらなくなります。そうしますと状況が変わっていきます。相続人の一部が亡くなられて更にその相続人が権利を引き継いだり、あるいは相続人が行方不明になったりと、時が経てば経つほど手続きは面倒になりがちです。

何が必要ですか?
最終的に必要になる書類はケースバイケースで、これを網羅的に書くとかえって分かりにくいかと思います。
そこで、まず最初に次の書類を御用意いただくと話しも進みやすく、ありがたいです。
  • ①亡くなられた方の最後の戸籍謄本
    できれば、さかのぼって亡くなった方の出生時までの戸籍謄本も(取得が難しければあえて御用意いただかなくても結構です。)
  • ②亡くなられた方名義の不動産があれば、評価通知書
    市役所、町役場の税務課で取得できます。

遺言

遺言を遺す方は決して多くありませんが、遺言を遺しておけばよかったのにと思われるケースに遭遇するのは珍しくありません。
特に次のような方は遺言書の作成を考えてみていただきたいと思います。

  • ①相続人の中に行方不明の者がいる
  • ②相続人の中に海外在住の者がいる
  • ③相続に関して争いが起こる可能性が比較的高い
    ・以前、夫や妻の相続について争いがあった場合など
  • ④遺産を分割されると家業への影響が大きい
    ・農業経営者、自営業者、会社経営者

遺言書は作成の仕方が法律で定められており、法廷の要件を満たさないものは無効となります。
民法の定める遺言書には7種類ありますが、通常作成されるのは次の2種類です。

自筆証書遺言
遺言者が全文、日付を自筆して、署名、押印するものです。
記載の仕方に不明確な点があるために目的を達せないことも少なくありませんので、専門家に内容を確認してもらうことを強くお勧めします。
また記載に誤りがあった場合、訂正の仕方が通常より厳格になっていますので、簡単な文面であれば書き直した方が間違いないです。
作成は比較的簡単なのですが、遺言者の亡くなった後、家庭裁判所で検認という手続きが必要になります。検認手続きを司法書士等に依頼すればそれなりの費用がかかるわけですし(それはそれでありがたいのですが)、その費用と手間を考えると公正証書遺言の方がよいのではないでしょか。
公正証書遺言
公証人の文面を作成してもらい、遺言者と証人2人が署名、押印します。
通常は公証役場に出向いて行いますが、遺言者が出向くことが困難であれば公証人に来てもらうこともできます。
遺言者の財産の価額に応じた手数料を公証人の支払います。
当事務所で証人をお引き受けすることもできます。

遺言は一度作成した後でいつでも自由に変更、撤回ができます。
その方法はやはり遺言によります。自筆証書遺言では破棄することでも撤回できます。

遺言については、家族への最後のメッセージとして、財産のことだけでなく気持ちのこもったものを作成しようという考え方もあるようですが、当事務所では特にお勧めしません。
最後のメッセージ的なものを込めると、最期の時を自覚するまで作りにくくなってしまうからです。遺言はなるべく早い内に簡潔な内容のものを作成し、メッセージ的なものは遺言とは別に適宜の方法で遺せばよいのではないでしょうか。

  • アルビレックス
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