- 本R4/7-9
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7月
「第四の核」(上)(下)フレデリック・フォーサイス ★★★★★
読ませます。最後ひねり過ぎの感もありますが。「悪魔の選択」(上)(下)フレデリック・フォーサイス ★★★★☆
ウクライナとロシアについての理解が深まりました。「愛の探偵たち」アガサ・クリスティー ★★★★☆
短編集。マープル物がよかったです。8月
「イヴリン嬢は七回殺される」スチュアート・タートン ★★
西澤保彦「七回死んだ男」と同じくタイムループもの。本書はかなり複雑で凝っています。作中、子供達の宝物探しに触れられていますが、本書自体が作者の仕掛けた宝探し遊びなのでしょう。読者をさんざん振り回してくれます。しかし最後に得られるものはありません。「戦場の犬たち」フレデリック・フォーサイス ★★★★
渋いです。「教会で死んだ男」アガサ・クリスティー ★★★★
短編集。ポアロ物はドラマで見たものがちらほらと。9月
「三体 X 観想之宙」宝樹 ★★★☆
三体ファンが創作したスビンオフ。
ほとんど二者の対話になっているのが特徴的です。
最初はスピンオフとしての制約か窮屈そうに感じられましたが、段々と逆にスピンオフだからと開き直って無責任さが強まっていった印象で、読後感はよかったです。にしても第1部は無駄に長いと思いました。「神の拳」(上)(下)フレデリック・フォーサイス ★★★★☆
神の拳>>ずんどこ節の連想で、読んでいる間何度かずんどこ節が脳内再生されてしまいました。「老神介護」劉慈欣 ★★★★★
「流浪地球」劉慈欣 ★★★★☆
「三体」の作者劉慈欣の短編集。着想の豊かさに舌を巻きます。「スマホ脳」アンデシュ・ハンセン ★★★★☆
利便性の対価として自分達は何を失っているのだろうか。「おしどり探偵」アガサ・クリスティー ★★★★
ストーリーはそれなりですが、主人公のトミーとタペンスが魅力的で、楽しく読めます。何人もの名探偵が物まねの対象として出てくるのですが、知らない人が多かったです。
- 本R4/1-3
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2022年
1月「死のロングウォーク」スティーヴン・キング ★★★☆
100人の少年がひたすら歩く。速度が落ちると警告を受ける。警告が貯まると射殺される。最後の1人になるまで続けられる。
ストーリーは単純ですが、特異な状況設定と人物描写に惹かれる作品です。
かつて夜間50kmハイクをした経験が思い起こされました。「北条義時と鎌倉幕府がよく分かる本」歴史の謎を探る会(編) ★★★★
大河ドラマに影響されて、鎌倉幕府成立期を勉強するために。
複雑すぎて一読したくらいでは理解できません。とにかく抗争に次ぐ抗争に明け暮れていたことは分かりました。「牧師館の殺人」アガサ・クリスティー ★★☆
マープルの長編。若干期待外れ。「華氏451度」レイ・ブラッドベリ ★★
名作の呼び声高い近未来ディストピア小説ですが、自分には合わなかったです。もっと若い頃に読んでいたらまた違ったかも。「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(上)・(下)アンディ・ウィアー ★★★★★
著者は、映画「オデッセイ」の原作「火星の人」(未読です)の作者。現在と過去を交互に語る展開に最初は”またか”という気持ちになったのですが、実に分かりやすく(思い出して語られる過去も読者に優しく順序よく思い出してくれる)、読みやすい。いい話でした。2月
「ポアロのクリスマス」アガサ・クリスティー ★★★★☆
何故かずっと短編集と思い込んでいた長編物。トリックには覚えがありました。TVドラマで見たのでしょう。が、犯人は分かりませんでした。分かるわけがない。そこを楽しむのがクリスティー「火星の人」アンディ・ウィアー ★★★★★
先月読んだ「プロジェクト・ヘイル・メアリー」がよかったので。
今度、映画「オデッセイ」も見てみよう。>見てみましたが、本の方がよかったです。「ブラッド・ミュージック」グレッグ・ベア ★☆
軸となるストーリーがない。主人公がいるような、いないような。数少ない魅力ある登場人物はいつの間にか退場してしまう。ごてごてした複雑な文が目につくと思えば、代名詞や一般名詞が誰を何を指しているのか分からない。
変容した北米の様子や幻想的な記述は悪くなかったですが。「黒い家」貴志祐介 ★★★★★
ホラー小説。普段読まないジャンルですが、傑作でした。文は正確でシンプル。大仰な表現はないですが、行間から怖さが滲んできます。全体の構成もいいです。映画化もされるわけです。生保業界の話も興味深かったです。
作者はミステリーも書いているようなので、今度はそちらを読んでみたいです。番外:映画館で公開されたばかりの「ナイル殺人事件」を観る。やや不満。
3月
「地球の長い午後」ブライアン・W・オールディス ★★☆
「硝子のハンマー」貴志祐介 ★★★★
密室ものです。貴志祐介、やはり上手いです。細部にもこだわって、リアリティが高いです。が、リアリティーを求め過ぎのような気もします。「硝子の塔の殺人」知念実希人 ★★★☆
これも密室もの。評価の分かれそうな作品。帯に島田荘司の名があったこともあり、「水晶のビラミッド」を思い出しました。ミステリの蘊蓄話はあまりディープにならないようにセーブしてるのでしょうが、内輪ネタ感がして若干鼻白んでしまいます。力作ではあります。「硝子の家」鮎川哲也(編) ★★★
本書は、「硝子の家」(島久平)、「離れた家」(山沢晴雄)、「鬼面の犯罪」(天城一)の三作品を収録したものです。「硝子の塔の殺人」を読んでいた時にたまたま発掘し、硝子つながりで読みましたが、以前に読んだ覚えが全くありませんでした。「シャム双子の秘密」エラリー・クイーン ★★★★☆
小学5~6年の頃に読んだことがあります。少年探偵団やホームズを読んだだけの子供にとっては衝撃的な話でした。山火事のこととか全く頭から抜け落ちていましたが、犯人というか作者の仕掛けたトリックは覚えていました。思い出補正で評価高めです。
- 本R3/11-12
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11月
「火曜クラブ」アガサ・クリスティー ★★★★
「予告殺人」アガサ・クリスティー ★★★★
「謎のクィン氏」アガサ・クリスティー ★
「火曜クラブ」はハヤカワ文庫のマープルの短編集。創元推理文庫の「ミス・マープルと13の謎」と同じ作品のようです。謎解きよりもマープルの雰囲気が楽しい。
「予告殺人」はテレビドラマで見ましたが、本は初めて。これもマープル。面白かったですが、ちと凝り過ぎかも。
「謎のクィン氏」は、肝心のクィン氏に魅力も深みも乏しく感じました。「招かれざる客(有栖川有栖選 必読!Selection1)」笹沢佐保 ★★★
9月にクリスティーの同名作品を読んだばかりですが、本作とは全く関係ありません。「invert 城塚翡翠倒叙集」相沢沙呼 ★★★★☆
倒叙物でありながら、読者への挑戦があるという中編三作品。古畑任三郎パロディ要素ありますが、ミステリーとしての完成度はこちらがずっと高いです。読者を小馬鹿にしたようなところは相変わらず。「造物主の掟」ジェイムズ・P・ホーガン ★★☆
12月
「造物主の選択」ジェイムズ・P・ホーガン ★★☆
「メルカトル悪人狩り」麻耶雄嵩 ★★★★
講談社の『さあ、どんでん返しだ。』と銘打ったシリーズの一冊です。事件後すぐに探偵が解決してしまうのでどんでん返し感はないです。が、軽快で読みやすい。「楽園のアダム」周木律 ☆
同じく講談社の『さあ、どんでん返しだ。』シリーズ。
触れ込みとは違ってミステリーではないです。まぁジャンルは何でもいいのですが。「リラ荘殺人事件」鮎川哲也 ★★★★☆
自分が生まれる前の作品の復刻版。過日「メルカトル悪人狩り」を読みながら、銘探偵メルカトル鮎の名は鮎川哲也に由来するのではと思ったりしていましたが、調べてみたら当たりでした。話の内容は、とにかく次々と人が死にます。トリックや仕掛けもたっぷりです(その分メインとなるべき謎が埋没している感もありますが)。展開の早さを楽しむのが吉。「鴉」麻耶雄嵩 ★★★☆
「私は長編には向かない探偵なんだよ」と語るメルカトル鮎の長編ものですが、探偵の出番はほとんどないです。
本書の登場人物に乙骨という人がいます。漫画「呪術廻戦」の同名の登場人物はここからとったのでしょうか。「エンダーのゲーム」(上)・(下)オースン・スコット・カード ★★★☆
「死者の代弁者」(上)・(下)オースン・スコット・カード ★★★
シリーズ4冊一気買い。読み始めて間もなく、作者は「消えた少年たち」の著者であることを知りました。そうと分かっていればこれらの本は買わなかったでしょう(自分の中で「消えた少年たち」の評価はかなり低いのです)。
が、これらの作品はなかなかよかったです。「円」劉慈欣 ★★★★
「三体」の作者劉慈欣の短編集。いろいろなタイプの作品があって楽しめました。